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名古屋高等裁判所 昭和24年(控)753号 判決 1949年11月02日

被告人

岡部高雄

主文

原判決中有罪部分を破棄する

被告人を懲役壱年に処する

原審において生じた訴訟費用中証人成瀨綾子、吉原さかゑに各支給した分並に当審において生じた訴訟費用はすべて被告人の負担とする。

理由

しかし職権をもつて原判決を審査するに同判決は被告人に対し刑法第五十六條第五十七條を適用して科刑上累犯加重をして処断したと認められるに拘らずその前科となるべき事実を何等認定していない不法がある。のみならずその罰條適用による科刑については刑法第十四條を適用してその制限に從てなさねばならぬのにこれを適用していない違法があり右は判決に影響を及ほすこと明らかなところであるから、右の点において原判決は破棄を免がれないものとする。

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